2012年10月05日 華友会後記過去のHana

 準備に費やす期間は長いものの済んでしまえば、瞬く間の出来事となりました。9月30日(日)「華友会秋季大会」が無事に済みました。大型台風が接近してくるハラハラドキドキの開催となりましたが、たくさんのお客様にも足をお運び戴きまして盛会となりました。 ご来場の皆様に御礼申し上げる次第です。ありがとうございました。 また会の間は台風の影響を受けずにすみ、ホッとしております。

 ご出演の皆さま、お疲れさまでした。稽古ではいささか厳しい場面もありましたが、当日は立派に舞台を勤められました。曲目に関してはステップアップを目標に「挑戦する課題曲」を選曲しました。会に向けてのお稽古を始めた当初は、戸惑うことも多かったと思いますが、充分に成果を上げることができたと思います。個々に実りある大会となり、またお一人お一人の頑張りで盛大な会となりました。出演の皆様にも御...続きを読む

2012年09月07日 松風後記:御礼とお詫び過去のHana

第七回奥川恒治の会が済みました。
ご来場戴きました皆さまには、御礼とお詫びを申し上げます。

当日お昼前になっても楽屋は暑いままでした。能楽堂事務所にお尋ねしたところ、空調は午前10時から入れているものの、故障とのことでした。修理業者の到着は15時頃になると。「松風」は始まっているであろう時間、修理できなかった場合は…なんとも微妙な始まりとなってしまいました。それでも予定よりは30分ほど早く到着した業者さんが、処置をしてくれて一度は涼しい風を感じたのですが、ほんの一瞬でした。その後は会場の戸を開ける、という対応になってしまいました。不測の出来事とは申しますものの、ご来場皆さまには蒸し暑くご不快な思いをさせてしまいました。主催者と致しましてお詫び申し上げる次第でございます。誠に申し訳ありませんでした。...続きを読む

2012年08月14日 松風 その四過去のHana

松風は行平の形見を身に付け、松を見つめています。そしてこんなことを口にします。
「行平が立って松風とお召しになっています。さぁ参りましょう」と。
静から狂へと変わる瞬間です。

村雨はそんな姉を静止し、目前には松の木があり、行平はいないと言うのですが、松風は聞くどころか更に激しく高揚します。
「待つとし聞かば帰り来ん」(待っていると聞いたら帰ってこよう)その言葉をお忘れですか。忘れていた村雨も「頼もしい」と思い出し、松風は「そんなお気持ちの歌でした」と、二人共に行平への恋慕の情は絶頂に至ります。

「立ち別れ 稲葉の山の峯に生ふる 松とし聞かば 今帰り来ん」(今別れて旅立ちますが稲葉の山に生えている松...続きを読む

2012年08月01日 松風 その三過去のHana

塩屋に戻ってきた松風村雨姉妹に、旅僧は一夜の宿を貸してほしいと願い出ます。姉妹は塩屋の内があまりにも見苦しいと断るのですが、出家の身ゆえと重ねて乞われ、宿を貸すのでした。
同じような場面が「屋島」という曲にありますが、かたや老人と若い男、「松風」は姉妹、自ずとその断り方にも柔らかさや情緒が滲みます。

旅僧は行平の歌の事や松風村雨姉妹の菩提を逆縁ながら弔った話しをしますと、二人の海士は泣き出します。そして行平の歌が懐かしいと、閻浮えんぶ (死んだ人がこの世を言う時の言葉)の涙が流れると言うのでした。
不審に思う旅僧が二人に名のるように言いますと、二人はまさしく松風村雨姉妹の幽霊であると明かします。そして行平が船遊びをしていた事、夜汐を運ぶ乙女たちの中から...続きを読む

2012年07月17日 松風 その二過去のHana

諸国一見の僧(ワキ)が津の国須磨の浦へとやってきます。そこには何か謂れありげな松の木があり、土地の人(アイ)に尋ねてみますと、松風村雨という二人の海士の旧跡だと教えられます。僧が逆縁ながらと二人の海士を弔っていると、秋の一日は夕暮れ時を迎えます。

二人の海士(シテ・ツレ)が現れ、汐を汲む辛さや、頼りない身の上を嘆きます。沖に小さな漁り舟、空には月、雁や千鳥の姿もあり、汐風が吹き抜ける、そんな須磨の秋の夕暮れは寂しさもひとしおです。嘆いてばかりいられない二人は汐を汲もうと、気を取り直します。陸奥の塩釜、阿漕が浦、二見の浦、鳴海潟、芦屋の灘など縁のある所を歌にして、汐を汲みます。空には大きな月が輝き、小さな二つの汐汲み桶には、それぞれに月が映ります。月は一つ、月影は二つになったと、姉妹は月を車に乗せ、汐汲み車を引き塩屋へと戻るのでした。

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観世流能楽師 奥川恒治能のHana

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