Hana奥川恒治が綴る日々のblog

2011.06.22過去のHana望月最終章

早いもので、6回目になる私の会もほどなく当日を迎えます。この6年を振り返ってみますと様々な人とのご縁や絆で会を続けてこられたように思います。今年はそんなことを思い、感謝し、上演テーマを「縁」と「絆」にしました。

今回の上演曲「望月」は仇討を達成するという物語なので、武家の生きざまの一つとも言えたのでしょうが、現代的なテーマになりにくいとも言えます。現代人として上演する甲斐がないのは悲しい、そこでこんなふうに考えてみました。仇討を復讐と捉えず運命と位置付け、巡る因果の人間ドラマとして現代に再生する。

先日喜多流のある方から聞いた話によりますと、喜多流では望月を討ち仇討は成就させるものの、その後は望月の家を栄えさせていくといって終わるのだそうです。復讐、憎しみの連鎖を断つのだそうです。一つのあり方としてとてもいいと感心しました。

人は行いが「善」であれば良縁から良い絆が生まれ、「悪」であれば悪い循環が繰り返されてしまう。人が何かの循環の中に生きているならば、過去に起した悪行もどこかで清算することになるのかもしれません。悪い事をしたことがない人はいないでしょう。「なのでもうだめ」 ではなく、善行を積み重ねることで罪は軽くなり善良なる循環に至れる。

夢と希望は本人次第で叶う、そう願い舞台を務めます。
皆さまのご来場を心よりお待ち申し上げております。

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