観世流能楽師奥川恒治 能のHana

今日は鎌倉能舞台で県民能がありました。午前中は「井筒」、午後は「小督」と秋の名曲が並びました。「小督」は中森家三代目、健之介君が勤めました。健之介君も内弟子修行を終え、県民能でシテが勤められるようになったんですね。ご両親はもとより、御祖父母さまもおよろこびのことと思います。益々の活躍と精進を願うところであります。
今日は秋晴れの好天、鎌倉の町はどこもかしこも、大勢の人で賑わっていました。最近は鎌倉に参りますと、いつでも賑わっていますので、平日、休日の別がなくなるようです。午前午後の間の時間に少し散歩に出掛けました。混んでいますが、青空も海も気持ちいいです。しばし、海を眺め舞台に戻りました。町並みの変化は著しいものがありますが、海は変わらずにあります。人の世は常に変わりますが、自然は大きく構えて変わらずにあります。象徴的ですね、変化が進歩、進化であればと願います。人も海のように大きく、ゆったりと構えていられたらいいですね。