Hana奥川恒治が綴る日々のblog

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2021年09月13日コラム

 九皐会の今年度最初の巡回公演が、広島で無事に済みました。今日は宿を午前7時25分出発だったので、出演者は全員昨日のうちに、広島入りをしました。  学校は築4年の新しい校舎で、体育館も立派なものでした。人数的に密にならないように、5、6年生の鑑賞となり、扉や窓は開けられて、十分な換気おこなえました。  とてもお行儀の良い児童さんで、私語などの話し声も聞こえず、それぞれに距離を保って、静かに座っ...続きを読む

2021年09月12日舞台のこと

 九月九皐会が済みました。定例会での年に一度のシテ(主役)でした。昨年中止になった六月九皐会からの、延期と申しましょうか、リベンジと申しましょうか、とにかく初演を勤めさせていただきました。  1時間40分と上演時間も長く、やはり大曲と言える曲でした。古式の作り物を使わせていただくなど、常とは異なる上演となりました。お力添えを賜りました皆さまには、感謝申し上げる次第でございます。また、本日は緊急事...続きを読む

2021年09月11日舞台のこと

 今日ははっきりしない、小雨模様の曇天となりました。鎌倉能舞台の銀座公演で、「現在七面」(げんざいしちめん)がありました。  後半は大蛇の姿から、女神へと舞台上で変身します。全く別の姿になりますから、そのための準備も手間がかかります。後シテは大龍戴(だいりゅうたい)という、極めて大きな龍の立物を頭上の冠に載せています。この大きな龍の取り扱いだけでも、かなり神経を使います。  「現在七面」は法華...続きを読む

2021年09月10日舞台のこと

 明後日、9月九皐会の申し合わせが済みました。私は1部で「梅枝」を勤めさせていただきます。  今日はワキ方、囃子方と打ち合わせ、調整をさせていただきました。若いうちにはできない曲で、何度も見て、地謡、後見と勤めさせていただいております。イメージもできていますが、初演にあたりまして難しさも、実感しております。  面、装束も決まりました。後シテで着る「舞衣」(まいぎぬ)という装束は古い物で、軽量で...続きを読む

2021年09月09日コラム

 七月に他界された、浅見眞州師のお別れ会がありました。代々木の浅見家の舞台に伺うことも久しぶりでした。若い頃、氏の艶のある華やかな舞台に魅了されたものでした。その人と舞台をご一緒できる機会は、私にとってとても貴重な経験となりました。  いざ写真と向き合いますと、存命当時のことが、儚く思えます。勤めた舞台がどれ程良いものでも、その時限りのもの。そう思いますと些か虚しくも思えますが、それ故に良い時は...続きを読む

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