Hana奥川恒治が綴る日々のblog

2026.06.09舞台のこと...

 昨日は力尽きまして…🙇、「龍田」(たつた )の続きでございます。

 秋の女神として名高い龍田姫、この女神が袖を振り紅葉を促すため、葉は美しく色付くという伝説があります。日本らしい、粋なエピソードで、魔法使いみたいですね。能の「龍田」も、それをもとに一曲に仕立てたものです。

 龍田明神に参詣しようとする旅僧を、一人の女がとがめます。
「竜田川もみじ乱れて流るめり 渡らば錦中や絶えなむ」
「竜田川に紅葉が乱れ散って流れているようだ。もし川を渡ってしまったら、水面の美しい錦(紅葉)が途切れてしまうだろうか」

旅僧はこの歌を思い出すものの、11月になった川の面には薄氷が張り、紅葉の季節も過ぎた今はと、渡ろうとします。すると女は再びとがめます。

「龍田川 紅葉を閉づる 薄氷 渡らばそれも 中や絶えなん」
「竜田川の紅葉を閉じ込めるように張った薄氷よ。もし私がこの氷を踏み渡ってしまったら、氷だけでなく、竜田川の美しい秋の景色も、そして(思い人との)恋の仲(道)も途絶えてしまうのだろうか」

この歌をもとに、神と人との仲が絶えてしまうのは、ということでした。

明神にお参りに行くのも、なかなか難儀なことですね。さて、この続きは明日。

観世九皐会6月定例会

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