過去のHanaホッとするひと時

2009.12.25

早いもので今年もいよいよ年の瀬、カウントダウンになりました。振り返ってみますと、今年は随分いろいろなことが起こり、目まぐるしく変わったように思います。

3月には社中の大会を開き、会員の皆様にはそれぞれに、生まれて初めての大舞台という貴重な体験をして戴きました。一方ならぬご努力とご苦労だった事と存じますが、終わってからの充足感は格別なものだったように思います。また、夏には九皐会百周年記念ゆかた会にもご出演戴き、初舞台の方からベテランの方までみなさん気持ちを一つにしての舞台であり、九皐会門下としましては百年に一度の稀有な機会に、得がたい貴重な経験をできたことと喜んでおります。

私事と致しましては、山姥のために善光寺へ伺い前立御本尊を拝みました。抜けるような青空の気持ちの良い日でした。また、御縁あって京都のほうに伺った折には、清水寺で100年に1度の田村堂の御開帳やご本尊御開帳に、竹生島では宝厳寺のご本尊御開帳と、随分ありがたい御結縁を各地で授かることができました。日々の喧騒を離れてホッとできるひと時となり、とてもありがたい時間となりました。

「ホッとするひと時」はとても大切なように思います。日々仕事に時間に追われて気持ちも不安定になりがちです。「気」には「心の響き」という意味もあるそうです。心の響きが短ければ短気、怒りを含めば怒気となりますが、和めば和気となり落ち着くように思います。
舞台を見ても、お稽古をしても、多少の緊張感と疲労感が残るのではないかと思いますが、それはとても心地良い、満足感の残る緊張と疲労ではないかと思います。多少の負荷とも言えますが、それを乗り越える力が明日への活力となり、気が充ち、安定が自信へと変わるのではないかと思います。舞台も稽古も緊張の中にも緩和を、充実した「ホッとするひと時」を、目指したいものです。

新年が皆様にとって幸多い年となりますよう祈念しております。
本年も「能のHana」ご覧戴きましてありがとうございました。
明年も宜しくお願い申し上げます。

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観世流能楽師 奥川恒治能のHana

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