過去のHana柏崎後記

2016.03.20

昨年の11月から稽古を始めた「柏﨑」、13日(日)の九皐会で勤めることができました。
長い時間稽古にお付き合い頂きました、師匠、若先生をはじめ、皆様に御礼申し上げる次第でございます。少しほうけているうちに、一週間が経ちました。

「柏﨑」はいろいろな意味でイレギュラーの多い曲でした。
言葉の使いよう、前半のボリューム(長文のふみも含め)、後半の通常では見られないクリ、大ノリ地、サシ、クセといった展開、またクセの出だしの静けさから移る後半の勢い、型でも通常の感覚とあえて反対方向に動くような舞の道筋等々、気の抜けない曲でした。終演後の激しい脱力感も、久しぶりに感じたように思います。

後半は夫の形見の衣を身につけるのですが、今回はお納戸地の水巻模様の長絹を着させていただきました。20代の内弟子時分には、この色の良さがまるで理解できず、「ボロ」に見えていたのですが、ある時気がつくんですね、この色の良さに!そうすると「いつか着たい」と、あこがれの装束に変わるのです。その「あこがれの装束」、今回着ました!柔らかく、軽く、扱いやすい上等な状態で、写真で見る限りではとてもいい感じでした。後の着付けは中森氏から拝借した白青の段模様、水衣の下から出る袖の部分がおしゃれ、下に穿いていました腰巻は、「特別な曲(老女物)に使いましょう」という声を聞こえないふりをして蔵から出し、穿かせていただきました。←良い子は真似しちゃダメですけどね!
そんな皆さんの愛情?に支えられ、なんとか勤められました。

子方を勤めました金子仁智翔君、去年決めた段階では声変わりは始まっていましたが、もう少し背も低く、謡はないので大丈夫と思っていたところ、お正月明けに会ってビックリ!急に背が伸び、なんとなくお兄ちゃんぽくなっていました。「もう2ヶ月くらい待ってくれると助かる」とこちらの勝手な希望は葬られ(本人ニコニコ笑ってましたが)、成長著しいちょっとお兄ちゃんな子方を、頑張って勤めてくれました。一言もないのは子方にとっては、辛いんですよね~。
また、ご覧いただくにも上演時間1時間30分と、大変だったことと存じます。

関わっていただきましたすべての皆様に、感謝と御礼を申し上げる次第でございます。ありがとうございました。

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観世流能楽師 奥川恒治能のHana

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