Hana奥川恒治が綴る日々のblog

2017.11.05コラム...

久しぶりに好天に恵まれた週末、本日は兄弟弟子の遠藤喜久氏の会がありました。上演曲は「松風」、やはり大曲でしたね。「松風」は私も以前自身の会で舞わせて頂いたことがありますが、とてもキツイ曲の一つだと思います。二曲を一つにしているような曲で、その上中入はなく、舞台上で着替え(物着)をするのです。つまり一度舞台へ出ますと、終わるまで一息つけるところがないのです。また、極めて異例なほど、具象的に感情表現をします。秘めて秘めていくタイプとは、およそ対照的です。
今日の舞台は新井達矢氏作の面、若女と小面で勤めていただけました。私が「松風」を舞う時に、誂えてもらったものです。「松風」は大曲でなかなか出ません、ですから姉妹としての出番にも恵まれない訳です。今日のように使って頂けますと、姉妹として舞台に上がれて、面も嬉しかったのではないかと思います。
長絹はご自身で、この曲のために拵えたような物でした。とても美しく映えましたね、いつかお借りしようかな!
狂言は「行平の御事」という新作狂言でした。「松風」の前に行平の事を知ってもらうために、遠藤氏の依頼で、善竹十郎先生が作られたとか。興味深い演目です、ぜひ見たかったです!こちらも、いつか見る機会があるといいですね。

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