Hana奥川恒治が綴る日々のblog
2024.11.29コラム...
本日は鎌倉能舞台で県民のための能を知る会でした。早朝から出掛けまして、午前公演のため9時に長谷の舞台に出勤でした。
午前の部は「夕顔」(ゆうがお)、シテは観世喜正師で「山ノ端之出」(やまのはので)の小書(替え演出)での上演でした。
午後の部は「源氏供養」(げんじくよう)、シテは中森健之介君でした。
「夕顔」は夕顔の上が、儚くこの世を去るところなど、原作の源氏物語に忠実に作られています。やり方もいろいろとありまして、都度都度打ち合わせをよくして、本番に臨みます。
「源氏供養」は、替え演出もあるにはありますが、あまり出ません。ただこの曲は、視点が面白いです。
紫式部はフィクション、作り話を書いた、それは「うその話」なので、仏教戒的には妄語にあたるため、成仏できない、というものです。千年もの間、多くの人に愛された日本を代表する文学作品ながら、見方を変えるとそうなるのかと、驚きますね。
午前午後、共に満席の公演。さすが源氏物語の年です。これをご縁に、能楽公演に足を運んでくれる人が増えるといいですね〜。
本日もありがとうございました。
鎌倉駅のホームからの夕日です!