Hana奥川恒治が綴る日々のblog

2021.05.26お稽古のこと...

 今日も朝は晴れていましたが、だんだんと雲が出てきました。今日の予報では湿度は低めとの事でしたので、今どきとしましては、とても良い日となりました。
 本日は北与野ステラ・デル・アンジェロの次元(店舗名)で、「大原御幸」の4回目の講座をしました。建礼門院徳子が後白河法皇との対面の場面です。平家物語の原文を巧みに使いながら進めていく、絶妙の場面です。
「青葉隠れの遅桜、初花よりもめずらかに」平家物語の中では、大原への道すがらの描写として書かれています。謡曲作者は、この一文を建礼門院の比喩として使いました。このフレーズは、建礼門院その人がふっと浮かび上がるようで、初めて知った時には、その素晴らしさにシビレました。
 平家物語で建礼門院は、法皇御幸の知らせを受けたその場で、暫し立ちすくんだとあります。建礼門院にとって法皇との対面は、様々なおもいが錯綜、複雑に絡み合う、穏やかならざる事だったと思われます。
 山深い大原で新緑が萌えいづる頃、出家した姿で山野草の中に居ても、身に纏った花は隠しようもなかったのでしょうか。過ぎし日のことを思えば、その悲哀は計り知れません。
本日のデザート!

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