Hana奥川恒治が綴る日々のblog

2021.09.16舞台のこと...

 今日も秋晴れは続きましたね、善福寺川で大きく育ったカモが、悠々と川を泳いでおりました。
 先日撮影をした豊島能のプロモーションビデオが完成しまして、ユーチューブで公開されております。矢来能楽堂はもとより、芸術劇場、池袋駅、池袋循環バス(イケバス)、路地裏と様々なところに鬼が出没しています。
 「安達原」(あだちがはら)という曲の鬼がモデルになっていますが、この鬼もともとは人間で、ある事件から鬼になり、業の中で苦しんでいるのです。
 撮影に参加し、進めていく中で、鬼は一般の人に見えていない設定ながら、人の心を実体化した者、とも思えるようにりました。誰もが持っている鬼ならば、その鬼に負けないため、私たちは法力ではなく、自身の心で挑まなくてはいけないのだと、改めて思いました。
 以前読んだマンガに「幽々白書」という作品がありまして、人を食べてしまう業を持った鬼が出ていました。この鬼は食べる事を止めたため、餓死してしまいます。
 「安達原」の鬼は止められず、山伏たちの前で「恥ずかしの我が姿」と言って、闇の中に消えていきます。そこには人の心が残っているようにも思え、なんとも切ない幕引きです。
 「安達原」深い趣きを持った曲です!
下記より、その映像をお楽しみください。
https://youtu.be/Ycu-9wTwo-8 

詳細はこちらより

第34回としま能の会

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