Hana奥川恒治が綴る日々のblog

2022.04.06お稽古のこと...

 今日は朝から晴れて、気温もぐっと上がりました。初夏に向けての準備がはじまった感じです。
 今日からさいたまの講座は、「通盛」(みちもり)になりました。
平通盛は武将としてというよりも、小宰相(こざいしょう)の局とのエピソードが有名でしょうか。通盛は宮中一の美女といわれた、小宰相に一目惚れし、根気強く頑張った末、結ばれます。通盛、さぞや小宰相を大切にしたことでしょう。戦の前夜も小宰相のもとを訪ねます。弟は猛将能登守教経(のとのかみのりつね)、戦の日の朝、通盛が陣中にいないことに気付いた教経は、大声で通盛を呼んだそうです。謡の文句では、「あら、恥ずかしや能登守、我が弟といいながら、他人よりなほ恥ずかしや」と書かれています。通盛が討たれたことを知った小宰相は、自らも入水し後を追います。
 能でも二人の仲は変わらず、一曲を通して一緒に現れます。愛と修羅をテーマにした、二人の物語がはじまりました。

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