Hana奥川恒治が綴る日々のblog

2022.04.18舞台のこと...

 今日も朝から曇り空、日中もちょっと肌寒いくらいの感でしたね。夜は本降りになりました。
 今朝は若竹会の当日、稽古能とはいえ、囃子方がいらっしゃり、シテは面装束を着けます。稽古能の場合、囃子方にいらっしゃっていただくことは、よくあるのですが、面装束を着けられることは、なかなかありません。
 この、面装束を着けるというのが、とても大きな意義を持ちます。装束を着付けを覚える場合、最初は「次に必要な物を渡す」、から始まります。ここで装束を着ける手順を覚えるのですが、手順がわからないと「次に何が必要か」わからないわけです。最初は先輩がやっていることを見て覚えます。
 それでも本公演本番となりますと、時間的な制約があるため、慣れたわかっている人たちで進めてしまう事が多くなります。この稽古能の時に、先輩へのプレゼンと思って、普段の成果を存分に発揮し、信用を得られると、本番でもできるようになります。
 物を渡すこと一つでも、タイミングが重要で、3つ4つ先に必要な物を持って立っていても役に立ちません。必要な物を絶妙のタイミングで渡し、装束を着ける人、着けられている人、誰の邪魔にもならないように動くというのは、なかなか難しいことです。
 若竹会は実戦でそれを学べる、大変ありがたい場です。ぜひ、頑張って体得していただきたいと思います。

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