Hana奥川恒治が綴る日々のblog

2022.11.13舞台のこと...

 本日は11月九皐会でした。
 一部は狂言「清水」と能「放下僧」(ほうかそう)でした。放下とは禅の世界の言葉で、一切の執着を離れ捨てる、ことなのだそうです。やがて放り投げたりする曲芸をする、芸能者を指すようになったそうです。現代にはいない風俗なので、その点も面白いところです。
 二部は仕舞三番と能「阿漕」(あこぎ)でした。職業選択の自由がない時代、漁師の家に生まれれば、否応無しに殺生を生業とすることになります。加えてこの男は、密漁を犯すため、仲間からも恨まれ、救いがありません。
 本日は命がかかる、厳しいテーマの曲が、二番続く九皐会でした。一部終了後、お天気も崩れ、ポツリの降り出しましたね。皆さまお戻りはお気を付けて、本日もありがとうございました。

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