Hana奥川恒治が綴る日々のblog

2022.12.06舞台のこと...

 朝方は雨の名残りがありましたが、午後からは日差しがあり、お天気も回復しました。札幌に居たせいでしょうか、それ程寒さを感じません。乾燥していて気温も低いことは、間違いないので、気をつけなくてはいけませんが。
 「三井寺」という能が、9月の九皐会と、先日の私の会でありました。配役は全て別の人になります。両方をご覧になった方から、随分印象が違うと、言われました。確かにその通りで、全く同じ台本ながら、演者によって仕上がりが随分変わります。個々の個性とも言え、この違いがわかるようになるには、見ることをたくさん経験し、慣れなくてはいけません。熱心に見にいらっしゃっていたので、見巧者になられました。
 「違いのわかる人」として、同じ曲を見るということも、能を見るうえでの、楽しみ方の一つになります。そして私たち演者側は、常に別の新しい物や可能性を追って、舞台に立つことになります。それが700年という、長い時を生きぬいた演劇の真骨頂です。

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