観世流能楽師奥川恒治 能のHana

　今日は気温が上がりました。日中は上着どころか、半袖でもよさそうな感じでした。
　今朝は早くから5月九皐会の「蘆刈」の稽古がありました。シテは弘田裕一氏、ツレは永島充氏、地頭遠藤喜久氏で、私は後見を勤めさせていただきます。
　「蘆刈」は現在物(生きている人がリアルタイムで芝居をする)のため、場面場面で必要な小道具があります。後見は都度都度受け渡しに行きますので、仕事が多いのです。後見のミスは、そのまま舞台進行に影響しますので、間違いの無いように、しなくてはいけません。今回相棒は内弟子修行中の次男なので、勉強のためさせることにしました。先輩方からご注意をいただいて、良い経験になることでしょう。
　そして後見のクライマックスは、物着といいまして、舞台上で装束を替えることです。お客様の前での仕事は、ことの外緊張しますが、しっかりやって経験値を上げてもらいましょう。
　あるように見えて無いのも時間、少しでも早く育ち、先にいけるように、こちらも努め参りたいと思います。