観世流能楽師奥川恒治 能のHana

　今日は昨晩から降り出した雨が残り、気温も下がりました。昨日九皐会別会が済みまして、今朝からまた新たに次の事が始まりました。
　今日は先日総稽古をした若竹会の当日です。曲は「竹生島」(ちくぶしま)、シテは次男恒成、ツレは石井寛人君の内弟子さんコンビでした。当然ながら、二人共課題は多く、それは修行中の身であり、問題を浮き彫りにして解決するため、稽古能をさせていただきます。10人が見れば、10人それぞれの意見があり、聞く身としては迷うところでもあります。が、最終的には自身の責任において選択するわけです。その判断基準となるものが、先輩たちのやっている事になります。一人でも多くの人を見聞きして、自身の物を見つけてもらいたいです。そして私達は、自分たちのことに責任を持たなくてはいけなくなりますね。
　後見の仕事も現役若竹メンバーが、総出で面倒を見ます。当代喜之師の目指した「ツナグ」世界が、しっかり機能している事が、とても喜ばしく思えました。