Hana奥川恒治が綴る日々のblog

2021.02.11舞台のこと...

 本日は緑泉会当日でした。天候にも恵まれ、いい日よりになりました。
 初番は「籠太鼓」杉澤陽子さん、留めは「鵺」白頭の小書を付けて、鈴木啓吾氏でした。
 本日「鵺」で使用した面は前半後半ともに、九皐会所蔵の面でした。中でも後半の面は、「猿飛出」(さるとびで)という特殊な面でした。
 飛出とは目がギョロリと飛び出した、造作の大きい面で、猿をモチーフに飛出の面にしたものが、「猿飛出」になります。
 この面は九皐会の名物面で、伝赤鶴(でんしゃくづる)と伝わっています。赤鶴は能楽創成期の伝説の天才能面師です。赤鶴打ちの面は、国宝にもなりますから、極上の一品だったわけです。面の彩色も独特の珍しいもので、ワイルドな印象です。舞台上での圧倒的な存在感は、真偽の程を別としまして、素晴らしい面であることは、間違いありません。白頭の下の、こげ茶色の面は、かなりのインパクトだったことと思います。私達も久し振りに、舞台で活躍するところを見て、嬉しくなりました。
 今日も無事に済みました、本日もありがとうございました。

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