観世流能楽師奥川恒治 能のHana

　今日は7月九皐会の申し合わせがありました。能は一部「賀茂」(かも)桑田貴志氏、二部「藤戸」(ふじと)中所宜夫氏でした。
　「賀茂」は雷神、雨の神様でもあります。この時期にぜひ雨を止める方に、力を貸して頂きたいところですね。
　「藤戸」戦による悲劇を扱った曲です。戦となれば、どのような人でも、大きな過ちを犯す可能性を孕んでいるという、典型的な悲劇です。人と人が殺し合うというようなことは、あってはなりませんね。
　私は一部で「大江山」(おおえやま)の仕舞を舞わせていただきます。酒呑童子というお酒の好きの鬼が退治される話です。仕舞では前半の終わり部分、成敗にやって来た源頼光一味と仲良く酒宴をして、上機嫌で寝所に入っていくところです。敵とも知らず頼光一味をもてなし、だまし討ちで退治されるのですから、気の毒な気もしますが、都で悪さをしなければよかったのにというところでしょうか！
　夕方には職域による集団接種会場、国立劇場でコロナワクチンの接種をしました。日曜日に副反応が出ないことを祈ります😅