能のHana

舞台のこと

2021.10.12

 高松も曇天でしたが、東京に戻りますと、空はもっと暗くなっていました。怪し気なお天気だと思っていましたら、やはり降り出しましたね。
 秋もなかば、あちらこちらでススキを見かけます。先日の九皐会の「井筒」は、生木(本物)のススキが作り物に付いていました。いい風情だと思いながら眺めていましたら、特徴のある葉、白い模様が入った独特の葉、見覚えがありました。シテの永島氏に聞いたところ、新井麻衣子さんのお家のススキとのこと、やはりそうだったかと、思いました。
 13年前になりすが、私が「井筒」を勤める折、頼んで持ってきてもらいました。新井さんその時の事を覚えていてくれたそうで、永島氏に提案してくれたそうです。ありがたいことです。おかげで舞台の風情は、一段と良いものになりました。
 こういったつながり方が、大切な宝になります。舞台は出演者だけではなく、みんなで作っているのだと、改めて実感できました。

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観世流能楽師 奥川恒治能のHana

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