Hana奥川恒治が綴る日々のblog

2023.05.26舞台のこと...

 今日は午前中に、日曜日の緑泉会の申し合わせがありました。この会は目黒の喜多能楽堂で開催しておりましたが、喜多の舞台が改修工事に入ったため、矢来能楽堂に移っての開催です。私にとりましては、慣れたホーム舞台ですから、大変有り難いです。
 曲は「草子洗小町」(そうしあらいこまち)、シテは坂真太郎氏です。小野小町、紀貫之、大伴黒主など、名だたる和歌の名手が、帝の御前で歌を競う、完全なフィクションです。豪華な面子なのはいいのですが、黒主は悪役。歌を盗み聞きし、小町を陥れようとするなど、気の毒な役柄です。
 この曲は現在物のため人数が多く出るので、帝役の子方は各役の人に向かって言葉を掛け、芝居を進めます。全員が揃うのは申し合わせ、リハーサルの一度のみ、大勢出ますので、子方にはややこしいことです。今日は間違えずに向いて謡えましたね。
 私も子供と勤めました。ドキドキでしたが、懐かしい思い出です。坂氏ご自身の次女ちゃんと一緒の舞台で、幸せなことです。

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