観世流能楽師奥川恒治 能のHana

　今日は朝から気温が上がりまして、歩くにも寒さを感じない、ほどよく気持ちのいい朝でした。午後からは、お弟子さんのお稽古をさせていただきました。
　日本舞踊の師匠がお稽古にいらっしゃいます。今年はその方と、秋にコラボを予定しております。稽古は一昨年から始めまして、足掛け2年が経とうかと思われます。曲は「一角仙人」(いっかくせんにん)という、天竺にいた額に鹿の角を持つ、神通力の強い仙人の物語です。
　美女の舞に心奪われ、いつの間にか真似て一緒に舞いはじめる、ちょっと滑稽な仙人です。舞は足拍子を多く踏み、音とリズムで魅了する舞を、美女につられて仙人が舞うところがみそです。真似てるため、拍子も遅れて踏むので、最初に踏み出す美女は、気をしっかり持っていないと、相手の間に持っていかれ、自分のリズムを見失います。今日はずらしながら拍子を踏んでみました。なんとも面白い趣向です！