Hana奥川恒治が綴る日々のblog
2021.09.07舞台のこと...
今日は久しぶりの晴れ間で、気温も上がるとのことでしたが、比較的曇天な空模様でしたね。カラッと晴れた、秋晴れが期待されるところです。
今週末の日曜日に勤める「梅枝」の稽古も、佳境を迎えております。古式の作り物も能楽堂に届き、出番を待つばかりとなりました(楽しみ!)。
後半部分で些か腑に落ちないところがあり、試行錯誤しておりました。殺害された夫の形見の衣装を身に着け、妻の幽霊は舞います。「井筒」にも有る趣向ですが、「梅枝」の場合は管弦の中に身を委ねるが如くになります。当初、楽人の奥さんだからかな?と思っておりましたが、ここにきて、夫の魂がそこに加わり、音楽葬のような形となって、夫が成仏できたならば、妻も思い残すことなく成仏できるのではないかと。
夫婦が成仏し、長い時が経ち太鼓も自然に還る、それもこの曲の一つのエピローグかと、このような妄想ができるところも、能の面白いところでしょうかね。