能のHana

コラム

2021.09.09

 七月に他界された、浅見眞州師のお別れ会がありました。代々木の浅見家の舞台に伺うことも久しぶりでした。若い頃、氏の艶のある華やかな舞台に魅了されたものでした。その人と舞台をご一緒できる機会は、私にとってとても貴重な経験となりました。
 いざ写真と向き合いますと、存命当時のことが、儚く思えます。勤めた舞台がどれ程良いものでも、その時限りのもの。そう思いますと些か虚しくも思えますが、それ故に良い時はかけがえの無い一時となります。
 ご一緒させていただいた記憶を糧に、私はいましばらく舞台を勤めさせていただきたいと思いました。
 会者定離、この場面でいつも突きつけられる現実です。辛いことも多いのですが、それでも人との出合いを、ご縁を、これからも大切にしていきたいと思います。
合掌

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観世流能楽師 奥川恒治能のHana

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