Hana奥川恒治が綴る日々のblog

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2009年09月23日過去のHana

9月26日(土)に第4回目の私の会で上演致します「山姥」のご案内その3です。 能は前半、後半に別れて上演する場合、狂言方がアイ語りをする曲が多いです。このアイ語りは、その昔その場所であった出来事等を語り、前半の登場人物を推測し後半へと繋げていきます。山姥のアイはワキに問われ、山姥には何がなるかという話をします。 1うつぼ・2桶・3鰐口(わにぐち)・4山芋(ところ)・5木戸(...続きを読む

2009年06月23日過去のHana

女が自身の正体を明かし、かき消す如くに姿を消したところで前半は終わりました。 さて その続きは! 半信半疑だった遊女でしたが月光の中、山姥(後シテ)はその真の姿を現します。山姥は壮大な山の景色を描写し、善悪正邪の差別はないとする平等観と、差別観から見た種々の森羅万象を説きます。その風貌は雪のかかった茨のような白髪、星の如く輝く眼、朱塗りの鬼瓦のような顔色で、「鬼女」と聞いて...続きを読む

2009年06月09日過去のHana

毎年11月に催していました私の会「奥川恒治の会」を、今年は9月26日の第4土曜日に行います。場所も矢来能楽堂から水道橋の宝生能楽堂へと移し、大きな空間でスケールの大きい能「山姥」をお楽しみ戴こうと思っております。 山姥と言うと日本昔話に出てくるような恐ろしげな鬼女を思い浮かべますが、さにあらず!能の中の山姥はむしろ心優しい山の精です。荷物を持って山道を歩く人を助けたり、里まで送った...続きを読む

2009年05月01日過去のHana

新緑が芽吹き始めました。梅雨までの短い間ですがこの季節は特に好きな季節です。みずみずしい若葉は生命力に溢れた力強さを感じさせてくれ、パワーを貰える気がします。でも大好きな理由はそれだけではなく、むしろこの季節の風の匂いなんです。何とも言えず心穏やかになる気がします。 先月になりましたが、のうのう能で「鵺」を務めさせて戴きました。私の希望で前シテはちょっと変わった色目の装束にさせて戴...続きを読む

2009年04月07日過去のHana

桜の便りも届く季節となりました。春は何ということもなく心浮き立つ気がします。まだいささか肌寒い日もありますが、春の陽射しは心踊ります。 先月は九皐会で「雲林院」を務め、一足早い桜の便りになりました。今月4月は24日金曜日に のうのう能 で「鵺」を上演させて戴きます。鵺は一度九皐会で舞わせて戴いておりますが、再演にあたって新たな解釈や可能性を模索しつつ務めたいと思っております。能の...続きを読む

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